この度 車検で入庫のこちらのメルセデスベンツW203

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時折

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↑「右ミラーウインカー」のランプが点灯しない・・・ということで・・・

ウインカーが点灯しないクルマはもちろん車検が通りません。。

 

 では ドアミラーのこちらの配線を交換となるわけですが・・・

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↑メルセデスですと・・・ 今回欲しい部品の配線だけの部品供給がなく・・・

10番の部品¥62.100-を交換 工賃は約¥10.000-位合計で7~8万円の修理となりますが・・・

ということになります。今までも こうしてお奨めしてきました

が・・・

あまりにもこのW20系のベンツはここのトラブルが多すぎる・・・ なにか原因があるのでは?と思うのですが

仮に配線を修理したとしても その後 またすぐに再発しては 意味がありませんので 今まではその様に修理はしてきませんでした。

が・・・ あまりにも多いこの「ミラーウインカーが点灯しない」トラブル

今回 ご理解のあるお客様であり また「お任せします」ということで 作業をお任せいただきましたので 

わたし「ミラーウインカーはとりあえず点検してみましょう」

ということで お預かりしたのです。

 

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もう ウンも言わずに ミラーカバーを外し・・・

ドアミラーウインカー以外は きちんと点滅しているので ドアミラー部分の問題かと・・

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まず 疑わしき部分 ウインカー部分の差込部分のカプラ

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ミラーをサイボーグ状態にして確認

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赤い部分がカプラですが この差込部の不具合ではなさそうです

また このウインカーのレンズ内部での配線の不具合なども考えられますので この時点で「配線がダメだ」とは絶対に断定できないのです。

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では 次にいってみましょう

と 「電気は 「電気が通るルート」を順番にたどっていく方法が一番早く見つける方法」  と書くと簡単ですがね・・

と書きながら 今まで何とか乗り越えてきた電気系のトラブル

さぁ 今回は いかがなものか??

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↑いろんな角度から 接触を確認  時折「ピカッ!」っとドアミラーウインカーランプがつきますが すぐに点かなくなる 「接触不良」の様子・・・

とにかく 慎重に配線を追っていくのです

バラバラにするのは簡単ですが

・なぜ こうなったのか?

・それは どうにもならないものなのか?

・どうすればいいのか?

・解決策はあるのか?

を 見ながら作業を進めていかないと 直してもまた すぐにダメになったりして。。

でも この時点で ミラーの配線に無理な負担が掛かっている部分が見られます

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↑ここの部分

この状態は ミラーを起こしている状態

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これが ミラーが折りたたまれた時には ここの配線は「グググッ!」っと 折れ曲がるわけです 

それが 乗るたびに 起したりたたんだりしていたら・・・

やはり この辺りの配線があやしいのかな??と・・・

慎重に進めてみましょ

 

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↑まずは 配線を 取り外し・・・

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↑配線に巻きつけてある保護被服を剥がします(いわゆるビニールテープ的なもの)

 

この時点では まだ 何処がわるいかわからず・・・

配線を全部ばらしたら ボディ面をキズにしない様 ボディを保護して 

さらに 配線にテンションを掛けて確認 

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点灯したり しなかったりが続き・・・

点灯しなくなってきた・・・ どこかで配線が断線したみたい・・・だが わからない・・・

うーーん

その時「ブチッ!」っと 配線に触れる手に感触があった 

 

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ビニール被服の中で 銅線が切れた感じ

さらに引っ張ると「ブチッ」っと切れた

やった!!原因はここか!?

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ウインカーの二本の配線のうちの 一本が切れた

「一本がきれるのであれば もう一本もあやしいだろう」

と思いながら点検

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↑ブチッっと さらに も一本まで 切れた・・・ 逆に切れてくれてよかった  一本だけ直して 後にもう一本がだめになっては・・・話しにならん。。。

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断面を確認する・・・ 原因は何か?疲労からか?無理な折りたたみ角度からか??

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さらに銅線をむき出しにしても確認 

やはり ミラー開閉の角度で配線が折れては伸び 折れては伸びで 痛んだのであろうと・・・

まぁ この材質ならばわからなくもない。。

 

さぁ ここからは いつもの修理に入ります

 

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↑今回 ただ「配線をつなぐ」だけではなく 配線を延長して ゆとりをもたせようかと・・・

自動車専用の銅線を用意しましたがどうも・・しなやかさがない・・・

ので 今回は 細い銅線で12Vシガーソケットで使用されている配線を使うことに

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配線を延長して ハンダ付け

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↑再び繋がれた 配線は長くなり(常識レベルで)

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↑ハンダで接続した部分も ヒシチューブで保護する しかも つなぎ目をズラすことにより 満満万万 万が一のショートをこれで 最大限に防げる(ちなみに熱収縮ヒシチューブも二重に保護してます)

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そうして組まれた配線を いろいろな条件で テンションを掛け 問題ないことを確認し 組付けへと・・・

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そして 完成!

その後も かなりの負担をくわえてテスト・・・

大丈夫そうだ

 

ということで 無事に車検の準備になったのでありました。

 

もちろん 修理費用は 新品を購入する半分以下の値段で修理は可能

お困りのお客さまは 是非 ご相談ください。。