今回 フロント廻り 軽い追突による修理で入庫した こちらのNCロードスター 

ロードスターで横浜といえば知らないオーナーさんは居ないとも言われている ご存知JoyFast様からのご紹介で ご来店のお客様なのであります それだけにユーノスロードスターをこよなく愛する お客様であることは間違いない。。

 

フロント廻りの作業を進めつつ・・ クルマを移動する都度に ちょっと気になったトコが・・・

室内が 微妙にカビ臭いのであります

お客様にお聞きする前に「ちょっと調べてみよう」ということで確認すると どうやら後部あたりが臭い・・

 

↑荷物をどかして 確認をすると  トランク内部が 「水びたし・・・」 マットが完全にびちゃびちゃです

 

ここで お客様にご連絡

私「今回 フロントの修理とは全く関係ないのですが・・・室内が ちょっと臭うと思いまして・・確認しましたら トランク内部が雨漏れで びちゃびちゃでして・・・」

お客様「えっ!なんで 気が付いたのですか??」 

わたし「いや・・ クルマを動かす度に クルマに乗ると なんか そんな感じがしまして・・・」

お客様 「はい ありがとうございます では いずれにしましても 直す方向で」

ということで 本格的に作業開始!!

  

↑かなりの水が浸入しておりまして・・・

「なぜ こんなに水が入っていたのに 気が付かなかったのか!?」 といいますと  このフロアの鉄板の上に カーペットをひいてあるのですが そのカーペットの下には仕切り板 その下に綿状のマットがひかれております。 仕切り板でカーペットへの水の染み込みは絶たれており  カーペットをめくれば その下は 水槽状態になっていたのです。

お車 御預かり時 

お客様「以前 左の後部を大きく事故をしまして」

なんて お話を聞いていただけに それも 頭に入れて まずは 水の浸入経路を調査。。

 

↑パッ っと見は この左側のテールランプ付近があやしい・ というのも 良く見るとフロア部に水の流れた後の 水垢っぽい ものが見えてるのです。

この 水漏れの調査 っていうのは 慎重に作業を進めないといけません。「現状の「漏れ」る状態を確認しないといけないのです  今回の様な場合「テールランプ付近だ」といって テールランプを早速に外して なんて作業をすると 原因がわからないままに雨漏れが止まってしまったりするので とにかく「どこから 何が原因で浸水しているのか??」を確認する事が大切。。。

 

 

まずは 水を流すと  勢い良く室内に「ツーー」っと水が入ってきます これでは 雨等で すぐにトランク内部が水槽状態

↑テールランプを確認していると 取り付け位置が微妙に違う・・・上側のボディとランプのすき間は・・・マイナスドライバーが入ってしまうほどのすき間・・・ これは いかん。。

 

 

↑反対側のテールランプは すき間も上下で良い感じですが・・・

 

ということで どうやら テールランプの取り付け位置の不良が原因で と考えられるのですが・・・ 

「テールランプの取り付け位置って固定が多く そんなに 動かないよ・・・」

とは いうものの・・・ このテールランプの取り付け位置が悪いが為に ボディとテールランプの密着が悪く 水が浸入する 

 

Q1・なぜ こうなっているのかを考える・・・ 

Q2・完全に治すには どうするべきか?? 

Q3・完全に治すことによりボディへのダメージは??

Q4・どの様に治してあげればよいか??

と考え・・・

A1・以前の修理の際の 立てつけ調整の問題。 テールランプハウジング(リヤパネル)と左リヤフェンダーの取り付け部の位置がよろしくない・・・

A2・ボディをカットして テールランプが止まる位置の修正し 再溶接が 完全に直る方法である。

A3・一度手術をしているパネルだけに 今回 同じ事をすると ボディのダメージは大きい  全体的に見ても この修理部分は ここを除いては きちんと修理されているので 今回は テール廻りだけを何とかしてあげようかと・・・

A4・テールランプと テールランプが取り付く部分の部分的修正で何とかできれば それの方が 今後の事も考えて 良いと思う 

 

以上 お客様に 今の現状をご報告して どうするべきか?? を お打ち合わせして 

「今後も長く乗れる 事を前提に 修理する」方法で作業開始

ちなみに 完全に修理するには 多額な費用を要する(15~25万) 費用もさることながら 大切なのは ボディへの痛みが心配 今回は テールランプの位置修正による修理で いってみましょう(価格は2~5万円で) 

  

↑ いろいろと 考えながら・・ ダメージを最小限に抑える方法で・・・

 

 

↑ 最初は テールランプ下部とリヤバンパーが干渉してしまっていた部分も 少しずつ クリアランスが保ててきている 

同時に水の浸入も 少しずつではあるものの 解消してきている

ランプをつけては クリアランスを確認 外しては 調整をして・・・ を繰り返す。。。

  

↑同時に この 左側テールランプの下には ドアやトランクの開閉時に空気の逃げ道を確保する「ベントダクト」なるものが付いている

このベントダクトからも 水の浸入があったので交換する ベントダクトは こんな感じである 下が新しいもの

 

↑裏面をみると 一目 パッキンがペッタンコである  通常に乗っていても こうなってきて 水が浸入するなんてことも・・あるので まあ 消耗品といえば消耗品かもしれない。

 

↑こちら 外したばっかリの時で 左側は スポンジテープを重ね貼りしたもので テスト用に使用していた いままで付いていたもの

 

こうして 調整・修正・水圧テストを繰り返し 水漏れは 防ぐことに成功 全体的バランスも良くなってきた。

 

 

これとは 別に フロント部を当てられたときに 不安であった「サスペンション」の損傷

  

↑四輪アライメントは 今回が初めての様子の足回り (なぜ?初めてかわかるか というと 調整箇所が アライメントテスターを使って測定調整したのではなく 「サイドスリップテスター」で調整した形跡があった感じがしたので)

最初は不安でしたが 何ら問題なく 測定調整完了。

 

↑ついでに リヤ幌の水の流れ道部に 少し 錆の線みたいなものがみえましたので そこを防腐処理

こちらは ボディ下部 リヤフレーム部に穴が空いていまして その穴から 雨水が流れ落ちます。。

ここは 常に 雨が降れば 水が流れるところなので 防腐処理は効果的でしょう。。

 

ということで メインの修理箇所以外のいろいろを 本日はお届けしました。

ありがとうございました。。