先日 納車と引き換えにあずかってきました 内装の話題です 

内装は 内装屋さん という商売もありますが 最近の内装は塗装仕上げになっているものもあったりしていて  お客様から「内装も一緒に塗ってよ」なんて ご依頼を頂いたりと・・・ いうことで  今回もお預かり。

内装は基本 艶消しで仕上げないと 若気の至りで塗ってしまった様な「やっちまった系」な仕上がりになってしまうので 要注意です。。

内装は プライマー密着剤塗布→艶消し色塗装→クリヤーコート(これを塗るか塗らないかでその後の持ちが違います)

ここで 「ツヤ消し塗装」についての豆知識

今の塗装は 普通の色は 色→クリヤーコート塗装   艶消しは つけ消し色のみ という塗装方法でした。

そもそも艶消しとは 色の原色に「艶消し剤」を混合させ その艶消し度合いを調整し塗装で その艶消し剤の投入量により・3部ツヤ・半ツヤ・7部ツヤ と ツヤ感も調整できるのです。でも 塗装の際の ・塗料の希釈具合 ・ガン圧力 ・季節 にあわせ 調整しないと その質感は予想していたものが出てこないのが このツヤ消し塗装  よって このツヤ消しを嫌う職人さんも多いのが事実 「こんなの塗るモンじゃねぇ~よ~」なんて その昔は言いましたが それは昔の話 現代では それは全然可能な時代になったと私は思っております。。 昔は艶消しの色の上にはクリヤー塗装はしなかったのですが 現在はクリヤ塗装も可能なのです(内容は秘密ですが・・・) 通常 クリヤー塗装を塗装すると普通はツヤが出てきてしまうのです それを 艶消しにするクリヤー塗装方法があるので 現在は 艶消しでも そこそこに耐久性を手にすることができる様になったのです。

それに もう一つの問題が「耐久性」です  艶消しって 見てお分かりの通り なんともいえぬ質感 その質感がゴミや水分を吸い込んでしまう溶剤でもあるのです(例えると~コンクリートみたいなもんですね)。そんな事から 太陽光の下直接の場所に使用するには ちょっと耐久性に劣るのです。 それを 現在はボディ外装に塗装してしまうというのは 一つの「賭け」でもあるのです 万人が万人 屋内保管ではないクルマ 最悪なことも想定してクルマ作りをしなくてはいけませんが 現在 市販されている 艶消し車両は 価格が1.000万円を超えるクルマばかりですから 保管状況も完璧とおもわれますので 大丈夫だと思いますが・・・ その位にデリケートな塗装なのですね。。ですが 現在の塗料状況も 良くなっていますので きちんとした施工により 長持ちする 艶消し外装も可能と私も考えておりますが 安易な気持ちで 車両外装に塗ることは 正直お勧めしておりません その辺りは お打ち合わせにより対応させていただいております。 先日も 一台 部分艶消し外装の車両をお預かりさせていただきまして このコーナーでも後日お伝えしますから こうご期待!!

 

現在 ボディ外装にも「ツヤ消し」塗装が使われる程に 各塗料メーカーも艶消しに力を入れていますが  業界では「艶消しの外装塗装は 屋内保管や 気を使わないと すぐにダメになってしまうよね」というのが正直なところでして・・・ 何せ「キズをつけたら 磨きができない」や「ボディコーティングはできない!?ワックスなんてもってのほか!!」と・・・噂が先行で・・・ 塗料メーカーさんも 現在 その対応に追われているとかで 今回 この内装は「レクサスLFA」の限定「マットブラック・9K4」の塗装要領書を参考に「長持ちする内装塗装」を目指して 最新技術を取り入れて作業を進めます。 昔 冗談で話していたんですよね 「艶消しにクリヤー入れたらボディのコンディションを維持できるんじゃないの?」なんて・・・ でも それが今は本当の話になったのは正直驚きです。。

 

と 話は 随分と脱線してしまいましたが・・・ 本題に入ります

 

 

  

↑お預かりの際 お客様から「ダッシュボードの上に空いているスピーカーが付いていた穴 「穴埋めて塗装してもらえると助かるんだけど・・・」と・・・ 見れば 6mm位の穴が端部に全部で6個 中央部の上面に2mm位の穴が二つ(前オーナーがナビでもつけていたのでしょう) 「わかりました 埋めましょう!この際 行くところまで行きましょう!」と・・・ まずはこれの穴埋め ということで ダッシュボードについている ダクト類を外して作業します

↑いろいろ考えて「どの方法でいくか?」を考えて・・・ 早速に埋めてみました。。

↑中央部の小穴はこんな感じ  穴埋め後の画像

  

↑大きな穴を 埋めた画像

 

↑最後成型して穴埋めは完了ですが・・・

ダッシュボードなどの内装品 って ツルツルな表面ではなく 指紋の様なシボ模様の様な なんともいえない柄なんですよね 元々の素材の成型段階で そういう模様が作られているのですよね  ですから このまま 艶消しを塗装すると 製造時に施工されている凸凹感が そこの部分だけ失われ なんだか質感が違ってしまいますので・・その シボ模様をこの後 つくります(作り方は・・・ヒミツです)

 

とにかく部品点数が多いのが内装であり・・・

↑やはり塗り始めはこんな時間から~

  

↑直射日光が当たる部分は「日焼け」してしまっていたり キズの部分は白っぽく変色してしまっていたりと・・・ これを塗るわけです。。

 

塗装開始です!

  

↑例の穴埋めをした部分です なかなか上手く質感が伝わらないのが・・・ でもわからないですよね??ね??ね??(ちょっと無理やり)

そんなこんなで 塗装が終了~~ これが乾燥すると なんとも言えぬ質感が出るのです。

 

そして翌日 納品前の梱包での 最終チェック

   

なんともいえないこの「ツヤ感」 うむ・・・たまりません。。

↓出来上がった 商品の この質感 をお楽しみください。。

     

本来材質の持つ質感を残しつつ 色を染めていく技法での塗装なのです 塗装の膜を厚く塗り重ねればこの素材の質感は失われます そこが難しいところなのですが その質感を生かしてこそ!!なのです。

元々の色に 調合 これは 色配合が無いので 原色から 人間の目で調合していく技法です。

 

いやいや・・・ これまた何とか納品に間に合いました。。

 

果たして これで 最後を迎えることになるのか BEAT企画 その全貌は明日 明らかに(明日に納品があります)