2012
11/02
生産中品ゆえに・・・ 誰も修理せず!?・・・ 1966’VWビートル 三角ガラス修理編 その1
- 2012.11.02
- 社長のつぶやき
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先週末 一本の問い合わせ電話
「ワーゲンビートルのドアの三角ガラスのガタツキの修理ができますか?」と
聞けば
「車両は1966年製フォルクスワーゲン社製のビートル 6V最後の車体」
「三角ガラスの支柱となっている柱を止めているピンが折れてしまい「がたつき」が出てしまって それを直そうと思って いろいろ聞いてみたが どこもNG「修理はできない」と断られた」
とのこと・・・
私は「それだけ古いクルマお乗りですから どこか専門店さんとかとお知り合いでは??」とお聞きすると
お客様「聞いたが「直せない」と・・・」
「純正部品は生産中止 他に 社外部品も出てはいるものの 社外は社外で 形が違ったりして オリジナルがやはり一番良い やはりこの現物を何とかしたい」
との お客様の希望。。
「では とにかく 一度拝見させてください」とお伝えすると
「部品は外れてますので もって行きます」
とのことで ご来店。。
じゃん! (画像があるってことは・・・ そうなんです 預かってしまったのです。。)
現物を 見させて頂いたところ 開閉する三角ガラスの下をおさえている 支柱部分 この支柱部分で開閉時の重さもコントロールしている部分なのですね
これは 経年劣化の「圧入ピンの折れ」の様子ですが・・・
「このピン抜けるのかい!?」って感じです
しかも すぐ隣にはガラスがあるので あまり派手に圧力を掛けるわけにはいきません・・・しかも 廻りの縁ゴムも劣化していてボロボロと触っていると朽ち果てていってしまいます・・・
そして ガラスの縁部分の枠もピンのサイズよりも穴が広がってしまっていて・・・これが「がたつき」の原因でもありました。
この時点で 「こうしましょう!!」という解決策は思い浮かばず・・・
「とにかく 一度 今圧入されているピンを引き抜き 抜ければ そこに ネジを入れるなりピンを入れるなりを 考えましょう」と お客様にお伝えし お客様の居る前で ピンを抜こうとするものの・・・抜けません・・・ 固い 非常に固い
やはり 他業者様が断るのがわかりました 商品が商品だけに万力などで押さえつけるわけにいかない 無理すれば壊れるし壊してしまったら お話にならない それで持ってレアな部品なだけに「弁償」しようにも それすらできない・・・となると 「できません」 とお断りするのが 普通ですわね。。。
そんな間にも 数回 「専門にこの手のクルマ扱っている お店等はお聞きしてみました??」なんて 聞きましたが「聞けば「交換」と言われダメ」らしいのです 私は作業をやりたくない訳ではなく 専門特化している方々の方が絶対に良いアイデアをもっているからなのです そこを確認せずに 「私できます」なんて 簡単に言える車ではないのです この手の車体は 奥が深いのです と私は考えます。
でも お客様が「コレを何とかしたい」と困った顔をされているのを見てしまったら・・・
気が付いたら「わかりました とにかくこのピンが抜ける様でしたら 抜いてみて 抜けたら何かを考えましょう」「私共も壊さぬ様に細心な注意を払って作業しますが 万が一は考えておりてください それが無理なのであれば お持ち帰りください」と お客様に お伝えしている自分が・・・
お客様「お願いします!」
と。。。
で お預かりしましたが・・・「どうしよう 壊したら ・・・ 叩いて修理する以外に考えろ・・・ 何か良い固定方法はあるのか?」と・・・ 頭の中をめぐる~めぐる~ 作業妄想の船の航海が始まったのでありました・・・
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